ヘルペス

ヘルペスとは・・・

単純疱疹ともいいます。主に口唇にヒリヒリ感、赤み、小さな水ぶくれが生じます。眼の近くや鼻などに症状が出る方もいます。単純ヘルペスウイルスの感染が原因です。ヘルペスは一度感染すると、神経節という場所に普段は潜んでいますが、疲労やストレス、日焼けで誘発されて症状が出てきます。1年に何度も繰り返し生じる場合があります。風邪をひいた後や熱が出た後に出ることが多いため、昔は「風邪の花」「熱の花」などど呼ばれていました。

性器の周囲に症状が出るタイプもあります(性器ヘルペス)。

ヘルペスの一般的な治療

通常抗ウイルス薬の内服でウイルスの増殖を抑える治療をしますが、症状がいつも軽く済むという方や、内服を希望されない場合には外用剤のみで治療する場合もあります。症状が出てからなるべく早く治療すると、悪化せずにおさまります。何度も症状を繰り返している方ですと、チクチクするような感覚(いわゆる「前兆」)でヘルペスが出始めるのが分かるので、この時にすぐ薬を内服できると良いでしょう。

 

 

ヘルペスの新しい治療

これまでのヘルペスの内服治療法はゾビラックス、バルトレックス、ファムビルといった抗ウイルス薬を5日間飲むというものでした。この治療は、前述のようにヘルペスの症状が出始めてからすぐに内服を開始できれば比較的軽く済むのですが、忙しかったり受診するタイミングを逃してしまうと、すぐに内服することができないという患者さんも多くいました。

そこで最近再発性のヘルペス用に保険適応となった治療法が、PIT(Patient Initiated Therapy)というものです。これは、あらかじめ患者さんが処方されたファムビルを、症状が出たらすぐに内服するというものです。通常の治療法ではファムビルを1回1錠、1日3回5日間内服しますが、PITは症状が出てすぐ(6時間以内にまず4錠内服、その後6~18時間以内にもう一度4錠内服して終わり、という治療法です。

  PITの注意点

  • ・再発の症状をご自身で正確に判断できる方向けの治療法です
  • ・症状が出たらすぐに内服しなければならないので、薬は常に持ち歩くようにしてください
  • ・薬を使い終わったら、次の分の処方を受けてください

性器ヘルペスの再発抑制療法

性器ヘルペスを繰り返してる方(年6回以上)には、症状が出ていなくても1日1錠の薬を毎日内服し、症状の発症を抑えるという治療法(再発抑制療法)が保険適応となります。

ヘルペスの症状が出ている時の注意点

ヘルペスの症状が出ている時は、水疱内にウイルスが存在しますので、患部を触らない、他人と接触しないなど、周囲の人への感染を予防することが大事です。

 

ヘルペスでお困りの方はお気軽にご相談ください