男性型脱毛症(AGA)

男性型脱毛症(AGA)とは

AGA(男性型脱毛症)は男性においてもっともよくみられる脱毛の病型で、前頭部と頭頂部の毛髪が軟毛化して細く短くなり、最終的には額の生え際が後退し頭頂部の毛髪がなくなることが特徴です。 AGAは進行性であり、放っておくと薄毛が徐々に進行していきます。抜け毛の進行を抑える治療をすることが重要になります。

原因

毛髪には、成長期、退行期、休止期という生え変わりのサイクル(毛周期)があります。AGAでは、成長期毛包が十分に大きく育たないうちに退行期になり、その後は、ミニチュア化した毛包の毛周期になり休止期に止まってしまう毛包が増えていきます。これは、男性ホルモンによっておこるといわれています。AGAになるのは遺伝的素質が大きく関与しており、日本人男性では約3人に1人がAGAになると言われています。

内服治療ープロペシア(フィナステリド)・ザガーロ

プロペシア(フィナステリド)は男性ホルモン(テストステロン)をより強力な男性ホルモンであるジヒドロテストステロン(DHT)へ変換する酵素である5α-還元酵素Ⅱ型の阻害剤です。また、ザガーロはⅠ型およびⅡ型の5α還元酵素の阻害剤です。

DHTは遺伝的な男性型脱毛症を誘発することから、この5α-還元酵素を阻害することにより、本疾患患者において発毛効果をもたらします。効果が確認できるまで通常6ヵ月の連日投与が必要です。

 服薬の注意点

  • ・安全性、有効性が確認されているのは成人男性のみです。女性は内服できません。
  • ・肝機能異常が生じる可能性がありますので、定期的な採血検査をおすすめいたします。
  • ・副作用としてリビドー減退、勃起機能の低下がまれに起こることがあります。
  • ・本薬を内服中に前立腺がん検査のマーカーであるPSAの値が約半分に低下することが知られています。前立腺がん検査を受ける予定のある方は、検査担当医師に本薬を内服中であることを必ずお伝え下さい。
  • ・本薬を内服中の方は献血ができませんのでご注意ください。