パッチテスト

パッチテストとは

パッチテストとはアレルギー性の接触皮膚炎(かぶれ)の原因物資を調べるための検査です。アレルゲン(アレルギーの原因となる物質)を直接皮膚に貼り付けて、かぶれの反応が起こるかを見ることができるので、大変わかりやすく有用な検査です。

アレルギー物質を調べることの意義

なかなか治らない皮膚炎は、もしかすると日常的に触れる物質(化粧品、金属製品、ゴム製品など)が原因となって、アレルギー性接触皮膚炎を起こしているのかもしれません。アレルギー性接触皮膚炎は、特定の物質(アレルゲン)が皮膚に触れた後、体が アレルギー反応を起こすようになり(感作)、再びそのアレルゲンに触れることによって引き起こされ る皮膚炎をいいます。普段私達は、日常生活の中で多種多様なものに触れる機会があります。普段触ったり使用しているものがアレルギーの原因と気付かないまま接触を繰り返していると、ひどい皮膚炎を起こす可能性があります。ですから、自分がどんな物質に対しアレルギー反応を起こすかを調べることは非常に大切です。

ジャパニーズスタンダードアレルゲンとパッチテストパネル®(S)

日本皮膚免疫アレルギー学会は、日本人が特にアレルギー性接触皮膚炎をおこしやすい物質25種類をジャパニーズスタンダードアレルゲンとして定めました。これまでは、これらの物質をパッチテストするためには、医師が個別に試薬を購入したり海外から輸入する必要があったこと、パッチテストするために20数種類の試薬を準備する手間がかかることから、なかなか個人のクリニックでは行うことができない検査でした。しかし2014年に佐藤製薬よりパッチテストパネル®(S)が発売され、個人のクリニックでも比較的簡単にパッチテストが行えるようになりました。 パッチテストパネル®(S)は、ジャパニーズスタンダードアレルゲンのうちの21種類が2枚のシートにあらかじめ配置されています。

パッチテスト施行の流れ

  • 1日目 受診時に背中または腕にシートを貼り付けます。このシートは約48時間貼り付けたままとなります。濡れるとはがれやすくなるため、次回受診まで入浴、汗をかく運動等は避けてください。もし剥がれかけてしまった場合には、上から自宅にあるテープ等で補強をお願いします。
  • 3日目 結果判定のため受診していただきます。まず、貼り付けたテープを剥がし、貼り付けた部分がわからなくならないよう、ペンで印をつけます。 シートを剥がす時の刺激で皮膚が赤くなることがありますので、剥がした直後は判定をせず、30分ほど待合室でお待ちいただきます。その後判定を行います つけた印が消えそうになってしまった場合、自宅で油性のペン等でマークをお願いします。
  • 4日目または5日目  2回目の結果判定のため受診していただきます。 判定結果の説明を行います。

パッチテストのスケジュール

当院は木曜日、日曜日が休診のため、
  • ①月曜日に貼り付け⇒水曜日に1回目結果判定、金曜日に2回目結果判定
  • ②水曜日に貼り付け⇒金曜日に1回目結果判定、土曜日に2回目結果判定
  • ③土曜日に貼り付け⇒翌週月曜日に1回目結果判定、火曜日または水曜日に2回目結果判定

のいずれかのスケジュールとなります。

パッチテストをご希望の方はお気軽にご相談ください