真菌顕微鏡検査(直接鏡検)は、皮膚の病変部に真菌(カビ)がいるかを調べる検査です。病変部の鱗屑(皮膚の剥がれかけた部分)や水疱をピンセットなどで少し剥がし、プレパラートに乗せて専用の溶液をかけたものを顕微鏡で見て調べます。痛みもなくその場で結果が分かる簡便な検査です。足白癬、爪白癬、体部白癬などの疾患で、紛らわしい別の皮膚疾患の場合も多くありますので、それらを鑑別するための非常に重要な検査です。
病変部の炎症がひどかったり浸軟(ふやけていること)が強いと、真菌が見えにくく判断が難しい場合があります。そのような時は炎症を落ち着かせる薬を一週間程度外用してから再度検査をさせて頂く場合もあります。また、すでに白癬の治療を開始している場合(市販薬も含む)も真菌が見つかりにくくなることがありますので、一週間程度外用を中止してから受診されることをおすすめいたします。