頭髪の一部が通常数センチくらいの大きさで円形に脱毛する疾患です。1か所だけ生じる単発型が多いですが、何か所かできる場合もあります(多発型)。多くは数か月の経過で自然治癒しますが、繰り返し生じる場合もあります。頭部全体の毛が抜けてしまう全頭型や、眉毛、睫毛、体毛も抜けてしまう汎発型と呼ばれるタイプもあります。こめかみから耳の周り、襟足など髪の生え際の毛が帯状に抜ける蛇行型というタイプもあります。
原因ははっきり解明されているわけではありませんが、自分のリンパ球が毛包(髪の毛の根本)を攻撃してしまうことにより、脱毛が起こると考えられています。なぜリンパ球が自分の毛包を攻撃してしまうのかについては、分かっていません。精神的ストレスが原因となる場合もありますが、そうでない場合も多くあります。円形脱毛症になりやすい遺伝的な素質が関係する場合もあるようです。また、アトピー性皮膚炎や恒常性疾患に合併することもあります。
多発する場合、脱毛が広範囲に及ぶ場合は、膠原病や甲状腺疾患の鑑別のため、採血検査を行うこともあります。
円形脱毛症は、リンパ球の毛包への攻撃がおさまれば治ります。単発型の小さいものは自然に数か月で治ることが多いです。全頭型や汎発型は数年かかることがあります。
ステロイド外用剤、塩化カルプロニウム液の外用、グリチルリチン、セファランチンなどの内服をまず始めに行うことが多いです。治りが悪い場合にはステロイドの局所注射、液体窒素療法などを行う場合もあります。
※かぶれ療法や紫外線治療は当院では行っていないため、ご希望の場合には他院をご紹介いたします。
また、短期間に急激に症状が広がるような場合には、ステロイド注射のパルス療法を行う場合があります。この治療は入院が必要となりますので、大学病院をご紹介いたします。